2019年7月13日土曜日

ウスツトマヤタケ?

 アセタケ属は苦手意識が強く、これまでまともに検鏡したこともなかった。でも、いつかはちゃんと見なくっちゃと気になっていた。7月2日に虻田方面へ行った時、アセタケ属だなぁと見掛けたものの横目で見て一旦通り過ぎた。しかし、やはり気になって引き返し持ち帰ることにした。家に帰って来てから写真を撮り、乾燥させた。

 このところ、しばらく雨が降らず、出かける気になれず、乾燥標本にしていたアセタケを出し、ヒダの一部をピンセットでつまみ顕微鏡で覗いてみた(2~3日前のこと)。
殆どの厚膜シスチジアに結晶が付いている。
 担子胞子は、計測可能なものだけコピペし1枚の画像にした。
サイズは、(7.8) 8.9-11.0 ( 12.6)×(4.9)5.2-5.9(6.4)μm.n=50 Q:1.4-2.2 (Ave.1.8)
面倒だけれども、線画を描くことにした。
胞子以外、各部位の計測はまだやっていない。
シスチジアに結晶があり、柄シスチジアは縁や側とほぼ同形。
スイスの菌類図鑑を見て、Inocybe maculipesかInocybe nitidiusculaあたりだろうと目星をつけていたけれど、柄シスチジアは縁や側と同じ結晶のあるシスチジアがあることから、どうやらInocybe nitidiuscula(ウスツトマヤタケ)の方かもしれない。縁シスチジアに飛びぬけてデカイのがあって(目測で100μmくらい)、ウスツトマヤタケとするには今一つ自信がない。違うかもしれないけどウスツトマヤタケかまたは類似種としておいて良いのかな?…と思う。


2019年7月6日土曜日

Conocybe sp

担子胞子…(8.4)10.4-12.9(13.2)×(5.7)6.4-7.4(7.8)μm n=50
担子器… 15.6-22.9×11.6-14.2μm n=23
縁シスチジア… 17.4-30×7.2-8.9μm  頭部2.9-4.3μm(Ave.3.6) n=31
傘は子実層状被、洋ナシ形やこん棒形の菌糸が並んでいる。
線画(画像差し替え7/8)



スイスの菌類図鑑をみて、やっぱり柄表皮を見なくちゃダメか…。ウッドチップにポコポコ出ていたので稀種ではないと思うのだけど、子実体の様子と検鏡結果から該当する種は見当たらず、Conocybeの専門図鑑はないので、ここまでかな…。きっと、そのうち(突然に)名前が分かる日が来るかもしれない。

追記
 外見は、キコガサタケ( C.apalaC. albipes、C.lactea)によく似ている。胞子サイズや縁シスチジアのサイズなども似ている。しかし、キコガサタケにクランプはないとされ、担子器の形状も違っているように思われる。

再追記
 柄表皮を覗いてみた。何やらシスチジアらしきものは団子状 になっていて、よく分からない。組織をばらし覗いてみたけれど、やはりよく分からない…。トックリ形ではないらしい。
 たぶん、もっともっと丁寧にばらさなくちゃ実態がつかめないんだろうな…。



2019年7月5日金曜日

トゲウラベニガサ(Pluteus magnus )

傘が開いたものでは、おそらくウラベニガサと区別がつかないのではないかと思う。
(私の場合、正真正銘のウラベニガサも分かっていないが…- -;)

線画を描いてみた。
担子胞子のサイズは、(5)5.3-6.3(7)×(3.6)4.2-4.8(5.2)μm n=50

この線画を描くために、実は何枚もの切片を検鏡し覗いた。最初、幼菌から(胞子が邪魔しないよう)シスチジアの検鏡写真を撮ろうとした。しかし、ヒダがピンク色になったものと形状が違い、あの幼菌とその成菌と思ったものは別種か?と一瞬思ってしまった。しかし何回か見ているうちに、胞子の出来ていない幼菌ではシスチジアも形成途中であることが分かった。
形成初期のシスチジアは、鉤状突起はおろかトゲもない。厚膜ではなくほぼ薄膜
 次第に厚膜になり、それから鉤状突起が次第に形成されてくる
 成熟してくると、鉤状突起やトゲも出来てくる
シスチジアも成長により形状が変わることは、当たり前のことなのかもしれないけれど、
最初から形成されているワケじゃない…と分り
担子菌類もちゃんと成菌で見なくちゃ いけないんだなぁ…と思わされた。

2019年7月3日水曜日

ウッドチップのきのこ

 ウッドチップというと、売っているような綺麗なチップを想像するけれど、Mの森のウッドチップは裁断が違うらしく、見た目はあまり綺麗ではない。しかし、かなり分厚く敷かれ、ここのウッドチップに出るきのこには驚かされている。
 ウッドチップの定番は、サケツバタケやフミヅキタケ、ツバナシフミヅキだろうか…。
サケツバタケはあちこちで群生し、すでに流れたものも多かったが、これからという幼菌もまだまだ見られた。フミヅキタケは公園などで散生状群生は何度も見て来たが、ここのフミヅキタケは株状というか多数束生している。たぶん栄養状態が200%くらい良いせいなのかもしれない。
サケツバタケ
サケツバタケの群生
束生するフミヅキタケ
しばらく、まとまった雨が降らなかったせいか乾燥し、傘はひび割れを起こしている。周りを見ると、あちこちに黒く古びた株の残骸が見られた。

 そんな中、あちこちにポツンポツンと発生しているきのこがあった。
コガサタケ属のきのこだろうということしか分からない。このきのこの写真を撮っていると「なんだ?」と思うものが目に入った。
何だろう?
ひっくり返して、ウラベニガサの仲間と分ったけれど…
ここではウラベニガサまで束生するのか?そんなことを思いながら、でも…この横皺の凹凸状…ウラベニガサの幼菌って、傘はこんなんだったかな…。少し歩くと、少し成長した株があった。
やっぱ、ただのウラベニガサか?
このウラベニガサ、何本かを持ち帰ることにした。また少し歩くとこれから出てくる幼菌もあった。
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 帰宅して、コガサタケ属のきのことウラベニガサ属のきのこをブツ撮りし、どちらも検鏡用に1-2本残し乾燥機にかけた。ウラベニガサ属のヒダを一枚取り、顕微鏡でざっと覗いてみた。
どうやら、トゲウラベニガサらしい…たぶん。

コガサタケ属のきのこはこれまた、思わず「可愛い!」とその担子器の形をみて声を上げてしまった。
どちらも、ちゃんと記録作成できたらな…と思っている。

2019年7月2日火曜日

Typhula corallina

以前(2018年10月10日)、全く分からなかったきのこ。
きょうのこと、全然違うきのこを検索していて
「あれ?これは」と名前が分かった。
Typhula corallina
そっか、ガマノホタケ属だったんだ。

 https://svampe.databasen.org/taxon/21378

2019年6月25日火曜日

昨日のきのこ

 スイスの菌類図鑑を見て、柄やヒダの感じからたぶんキツムタケに近い種なのだろうと検鏡してみた。作成した画像は汚くなってしまったけれど…
キツムタケと大きく違うのは、縁には類球形、洋ナシ形などのシスチジアがあり、下膨れの円柱状シスチジアと混在している。側はシスチジアが少なく下膨れの円柱状シスチジアのみで写真でAとしたシスチジアは見られない。
 パッと見、下膨れの円柱状シスチジアは縁・側ともほぼ同形で、高さが大きいものでは60μmを超えると思われる。キツムタケの縁シスチジアはスイスの菌類図鑑によると22-38×4.5-6μmで、サイズも異なっているようだ。


2019年6月24日月曜日

何科のきのこだろう

 朽ちたシイタケの榾木から出ていたきのこ
傘は黄色く、見た感じロウ質っぽくツルッと平滑
モリノカレバタケの仲間のきのこかな…?
傘縁はペラペラに薄くヒダは淡黄褐色
帰宅したら、傘は吸水性のせいか淡皮色に 変わっていた。
何だろうとカバーガラスに胞子を取ると淡褐色
ん?????

えっイボイボ?
それに胞子の周りに、なんか…膜があるし…
胞子の表面の方にピントを合わせて撮ってみた
フウセンタケ科のきのこかな…でも、子実体の感じは全然違うし
KOH3%をカバーガラスの横から入れてみた。
色が濃くなった
別に胞子を取っていたカバーガラスを
今度はメルツァーでマウント
えっ?偽陽性?
それに、 このきのこ 胞子盤がある。
ベニタケ科以外で初めて見たような気がする
(下は胞子盤が見えるものと横向きになっているものをコピペしている)
こういう胞子の場合、計測はどーするんだろ。

ヒダの切片を覗くと
シスチジアがあるみたい
Gymnopilusあたりのきのこかな…? 
でも、Gymnopilusにこんな形状の胞子ってあるのかな…?
シスチジアは明日の作業にしてみようと思う。