2019年4月2日火曜日

ヒロヒダタケモドキについて

 ヒロヒダタケの傘表面とよく似た種に、ヒロヒダタケモドキがある。ヒロヒダタケモドキは、ヒダが垂生なので決定的な違いがある。

 ヒロヒダタケモドキの学名は日本産菌類集覧p426でも、日本産きのこ目録でも、日本新菌類図鑑(1-p111)でも、Hydropus atrialbus (Murrill) Sing.となっている。
 しかし、この学名はMycoBankやIndexFungorumには登録されていない。その学名で検索しても、ヒットするのは日本だけで国外で全く使われていない。いつ、どこで誰がHydropus atrialbusにしたのだろう。
日本新菌類図鑑に、【 Hydropus atrialbus (Murrill) Sing.(=Clitocybe atroalba (Murrill) Singer]】と書かれていて、 日本菌類集覧を見る限り、日本新菌類図鑑で、その名も本郷先生が名付けたらしい…?。(その記載も怪しいもので、Singer先生は1954年にClitocybeとしてではなくClitocybulaで報告している。)
 Clitocybe atroalbaは、おそらくHydropusだろうと本郷先生が先読みしてのことだろうか?

 日本きのこ図版では、青木さんがClitocybula atroalba (Murrill) Singerの学名でヒロヒダタケダマシとして記録している。




 つまりは、日本産きのこ目録に
ヒロヒダタケダマシ  Clitocybula atroalba (Murrill) Singer
ヒロヒダタケモドキ Hydropus atrialbus (Murrill) Sing.
と記載されているけれど両種は同種であり、Hydropus atrialbus (Murrill) Sing.は間違い。ヒロヒダタケモドキの名が一般的なので、ヒロヒダタケモドキの学名は Clitocybula atroalba (Murrill) Singerということになると思う。でも、青木さんのヒロヒダタケダマシも捨てがたい…。



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