2019年11月1日金曜日

昨日、

 今年はこれが最後になるだろうかと思いながら、ダイダイフチドリクヌギタケを何とか探し出したくて羊蹄方面に出かけて来た。あいにくの雨で、羊蹄山は雲に隠れていた。アカエゾマツ林を中心に探してみたけれど、クヌギタケ属の発生は悪く見つけることは出来なかった。
 10月11日にMの森で タマムクエタケを見つけ、もしかしたら菌核を見つけられるかもとMの森へ行きウッドチップを探してみた。あちこちでツチスギタケ?のようなPholiotaが群生していた。             Pholiota   

サケツバタケがまだ頑張っていて数本確認できた。驚いたことにフミヅキタケがまだ群生中。たぶんこの辺り(里)も初雪はまだだろうけど10月下旬頃霜がおりたのではないかと思う。寒さのせいか傘色は少し違って見え濃いけれど…こんなに寒くなっても出るの?                    フミヅキタケ

少し歩くと、何やら、黒っぽいフンのようなものがウッドチップの間から見え、えっもしかして菌核?と思うものがあった。よく見ると子実体を出しているものがあり掘ってみた。やはり菌核で子実体の雰囲気は前回見たものと違うが、まぎれもなくタマムクエタケだ。

菌核は2㎝を超えるものがあって、タマムクエタケの菌核ってこんなに大きくなるの?であった。それに、結構あちこちに出ていて、私は今年初めて見たのだけど凡分布種というか普通種というか、そんなきのこだったんだと思わされた。
 
それと何であろうか、ヒダが黒っぽく、ヒメシバフタケ属?の仲間のきのこであろうか?

 何だろうと持ち帰えり胞子を見てみた。
 何だかよく分からず、怪しいきのこだったらマズイよなと調べるのをやめ捨てた。

2019年10月19日土曜日

セイヨウトマヤタケ?

先日11日に羊蹄山方面へ出かけた時、アカエゾマツ林内で見つけたアセタケについて

 担子胞子
  

縁シスチジア
縁シスチジアの形態を見るため、組織をばらす折、厚膜シスチジアの結晶が取れてしまっているが、いずれの縁側とも厚膜シスチジアの頂部には結晶が付着している。


側シスチジア
厚膜縁シスチジアとほぼ同形

柄シスチジア
円柱状の薄膜シスチジアとやや紡錘形の厚膜のシスチジアが混在

傘表皮の菌糸
 それぞれの部位を検鏡し、手持ちの図鑑を見てみたが私には分からず、K先生にお尋ねしてみた。「多分Inocybe fuscidula Vel. var fuscidulaセイヨウトマヤタケです」とのお返事をいただいた。
 何となく胞子の形態がI. fuscidulaと違うように 見えるが(本菌は殆どやや細身のアーモンド形)、var fuscidulaがそのような形態なのだろうか。しかし、柄に円柱状の薄膜シスチジアと紡錘形類の厚膜シスチジアが混在する点や傘頂部がひび割れる特徴などI. fuscidulaに合致しているように思われ、やはりK先生が言われるように(多分)I. fuscidulaなのだろうと思わされている。


2019年10月14日月曜日

無題

関東や上信越、そして東北に大きな被害をもたらした台風19号
あちこちのダムが尋常ではない豪雨により決壊を防ぐため緊急放流、そしていくつもの川が氾濫決壊し、その爪痕のすさまじさを台風19号は残していった。
どれほど多くの人が被害に遭われているのか胸が痛い。
1日も早い復旧復興と、穏やかな日常に戻るよう祈るばかり…。



2019年10月13日日曜日

タマムクエタケ

 先日、Mの森に行ってきた。腐朽の進んだウッドチップ上に何だろうと思うきのこがあった。何気に持ち帰った。
たぶん、オキナタケ科あたりのきのこだろうかと…しかし、何属かは全く分からず、トックリ形の縁シスチジアではないのでPholiotinaあたりだろうか…傘表皮を見れば分るだろうかと傘表皮の切片を作った。しかし傘表皮はすこぶる切り難い。このきのこの傘表皮は洋ナシ形の子実層状被じゃないし…なんだろう。その切片にヒダの一部がついていたのか変わった形のシスチジアが見えた。
綺麗な画像じゃないんだけど…
 縁シスチジアと側シスチジア
その側シスチジアの形を頼りに、スイスの菌類図鑑をパラパラとめくった。あった…まぎれもなくAgrocybe arbalis。子実体は図鑑の写真と全く似ていない。それに、傘表皮は何度表皮を剥いで切片を作っても、図鑑の図と同じようには見えない。菌糸の先端の形状は似てなくもないが、そんなにきれいに並んでいないし、絡み合っている感じ。でも、縁も側もシスチジアの形状がこれだけ同じなら、たぶん間違いない…ような気がしている。そっか・・・モエギタケ科のきのこだったんだ。日本産きのこ目録を見るとAgrocybe arbalisにはタマムクエタケという和名があった。追々それぞれの部位を検鏡してみようと思う。

2019年8月29日木曜日

昨日 緑が丘公園

 昨日、緑が公園に行ってきた。
朝起きた時、天気を見ると曇り時々晴で天気は上々と思われたが、天気予報は雨。3時間後の苫小牧は土砂降りになる可能性が強く行こうかどうしようか迷った。今日を逃せば、しばらく忙しい日が続き行けなくなってしまう。1時間でもチラ見出来れば良いかな?で行くことにした。
 苫小牧に入るなり雨が降り出した。時折雨は止んだが、傘を持ちながら展望台駐車場付近を見て回った。約40種のきのこが確認できた。
 硬いきのこはサッパリ分からなくて苦手なのだけれどこれがエゾノカワラタケだろうか?というものがあった。
帰宅してから
ネットでエゾノカワラタケの学名で検索してみたけれど…全然似てない…
たぶん、Daedaleopsis confragosa だろうか
チャミダレアミタケという和名がある

下は、緑が丘公園でいつも何だろうと思うRussula
(乳液は出ないのでRussulaだろうと思う)


フクロツルタケ?
傘径は8㎝
さて、(帰宅後)このフクロツルタケ、胞子はどうなんだ?と思い計測してみた
 (7.2)8.1-10.1(11.8)×(4.7)5.3-6.1(6.6)μm、縦横比1.38-2.02(Ave.1.60) n=100

少なくともシロウロコツルタケではない。
シロウロコツルタケ (9.5)10-13.5(14)×(5.5)6-7μm Q:1.54-2.08、Q=1.82±0.19
フクロツルタケ 8-12×5-8μm 
アクイロウロコツルタケ (8)9-11(12.5)×(5)5.5-7(7.5)μm Q:1.31-2.0、Q= 1.65±0.14
やや長楕円という形態から、アクイロウロコツルタケではないかと思うのだけど、どうだろうか? 判別する決定打は胞子だけなんだろうか?
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追記
フクロツルタケで検索すると
http://mikawanoyasou.org/kinoko/hukuroturutake.htm
に、詳細に書かれていた。変色性や条線の長さに違いがあるらしい。
フクロツルタケの他にずんぐりむっくりと小さいのがあって「北アメリカのフクロツルタケから次の2種が分けられ、仮名がつけられている。」とあった。フクロツルタケ、アクイロやシロウロコの他に、幾つかあるということらしい。
 小さいフクロツルタケに仮称Amanita pseudovolvata Tullossという名前が付けられている。昨年も見かけていたのだけど、たぶん、「小さなフクロツルタケ」のことかもしれない。 
小さなフクロツルタケは今年も出ていた。
担子胞子サイズ:(7.3)7.8-10.3(13.6)×(4.3)4.6-5.9(8.1)μm.
縦横比:1.36-2.06(Ave.1.72)。N=100 。
胞子は昨日掲載したフクロツルタケ(アクイロ)より、若干大きな胞子が含まれている。「三河の植物観察」によれば、「 (5.0) 8.0~11.0 (13.5)µm、幅 (3.8) 4.5~6.0 (7.8)µmの楕円形~長楕円形~円筒形」とあり、おおむね合致していると思われる。
(胞子の計測は計測できるものをランダムに選び計測しているが、小さめの胞子を多く計った場合と大きめの胞子を多く計った場合では、計測値に若干の差異が出てくるのは必然的で、その差異は範疇として考えられると思う)
 

2019年7月13日土曜日

ウスツトマヤタケ?

 アセタケ属は苦手意識が強く、これまでまともに検鏡したこともなかった。でも、いつかはちゃんと見なくっちゃと気になっていた。7月2日に虻田方面へ行った時、アセタケ属だなぁと見掛けたものの横目で見て一旦通り過ぎた。しかし、やはり気になって引き返し持ち帰ることにした。家に帰って来てから写真を撮り、乾燥させた。

 このところ、しばらく雨が降らず、出かける気になれず、乾燥標本にしていたアセタケを出し、ヒダの一部をピンセットでつまみ顕微鏡で覗いてみた(2~3日前のこと)。
殆どの厚膜シスチジアに結晶が付いている。
 担子胞子は、計測可能なものだけコピペし1枚の画像にした。
サイズは、(7.8) 8.9-11.0 ( 12.6)×(4.9)5.2-5.9(6.4)μm.n=50 Q:1.4-2.2 (Ave.1.8)
面倒だけれども、線画を描くことにした。
胞子以外、各部位の計測はまだやっていない。
シスチジアに結晶があり、柄シスチジアは縁や側とほぼ同形。
スイスの菌類図鑑を見て、Inocybe maculipesかInocybe nitidiusculaあたりだろうと目星をつけていたけれど、柄シスチジアは縁や側と同じ結晶のあるシスチジアがあることから、どうやらInocybe nitidiuscula(ウスツトマヤタケ)の方かもしれない。縁シスチジアに飛びぬけてデカイのがあって(目測で100μmくらい)、ウスツトマヤタケとするには今一つ自信がない。違うかもしれないけどウスツトマヤタケかまたは類似種としておいて良いのかな?…と思う。やはり、違うように思う。


2019年7月6日土曜日

Conocybe sp

担子胞子…(8.4)10.4-12.9(13.2)×(5.7)6.4-7.4(7.8)μm n=50
担子器… 15.6-22.9×11.6-14.2μm n=23
縁シスチジア… 17.4-30×7.2-8.9μm  頭部2.9-4.3μm(Ave.3.6) n=31
傘は子実層状被、洋ナシ形やこん棒形の菌糸が並んでいる。
線画(画像差し替え7/8)



スイスの菌類図鑑をみて、やっぱり柄表皮を見なくちゃダメか…。ウッドチップにポコポコ出ていたので稀種ではないと思うのだけど、子実体の様子と検鏡結果から該当する種は見当たらず、Conocybeの専門図鑑はないので、ここまでかな…。きっと、そのうち(突然に)名前が分かる日が来るかもしれない。

追記
 外見は、キコガサタケ( C.apalaC. albipes、C.lactea)によく似ている。胞子サイズや縁シスチジアのサイズなども似ている。しかし、キコガサタケにクランプはないとされ、担子器の形状も違っているように思われる。

再追記
 柄表皮を覗いてみた。何やらシスチジアらしきものは団子状 になっていて、よく分からない。組織をばらし覗いてみたけれど、やはりよく分からない…。トックリ形ではないらしい。
 たぶん、もっともっと丁寧にばらさなくちゃ実態がつかめないんだろうな…。